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 大阪府吹田市で18日にスキー客ら27人が死傷する事故を起こした「あずみ野観光バス」(長野県松川村)の下総(しもふさ)建司社長(39)と妻の専務(44)が25日、大阪市内で朝日新聞の取材に応じ、事故直前の同社の運行管理の実態を語った。下総社長らは、バス1台に運転手2人の態勢を取れないまま運行した理由について「旅行会社から強い増便要求があり、急きょ運行を決めたため」と語り、人手不足を補うため、次男(20)や死亡した三男(16)を長距離バスに初めて乗務員として乗せたことも明らかにした。

 「事故の1週間前から出発前夜まで、旅行会社から携帯電話や事務所の電話が鳴り続けた」

 2人は振り返った。説明によると、同社の計画では、17日夜に長野から大阪方面に走らせるバスは2台の予定だった。大阪市内の旅行会社と、スキーシーズン(12月~3月)には原則毎日2台を「定期便」として運行する契約を結んでいた。

 大型2種免許を持つ運転手は、下総社長と専務、事故を起こした長男(21)を含む正社員計7人。ほかに月の半分ほど運転する準社員が4人いる。繁忙期は派遣会社から運転手7、8人を受け入れている。

 定期便2台、計4人の運転手は手配済みだったが、別の定期便も運行しており、他に運転手を確保する余裕はなかった。

 ところが、出発の約1週間前、別の旅行会社から、さらに2台の「増便」を強く求められた。専務が「運行計画は固まっている。運転手もいないのでバスは出せない」と断ったが、「何とかならないか」と要請が続いたという。旅行会社のために、専務らが長野県内外のほかのバス会社にも当たったが、バスは見つからなかったという。

 「私がワンマンで出るしかない」。16日夜、社長が決めた。「旅行会社との今後の付き合いを考えれば、と断り切れなかった。ワンマン運行は旅行会社の担当者も承知していた」と話す。

 17日夕。4台のバスに社長と専務を加えた運転手計6人が乗り込んで出発。長距離運転に加え、重いスキー用具の積み下ろし……。「運転手が運転以外も兼務すれば体がきつい」。そう考え、次男と三男を助手役として乗務させた。2人の息子はともに初めてのスキーのツアーバスの乗務だった。「三男は『兄ちゃんと大阪に行ける』と大喜びだった」

 4台のうち、社長と長男が運転するバスが交代要員のいないワンマンで出発した。長男は昨年7月、大型2種免許を取り、初のスキーシーズン。ワンマンで長野―大阪間を運転するのは今回が初めてだったという。

 途中の名神高速道路・養老サービスエリア(岐阜県)で、待機している専務が長男と運転を交代する予定だったが、「長男が手前の尾張一宮パーキングエリア(愛知県)で休憩してしまい、交代できなかった」という。長男が1人で運転を続け、休憩を約2時間おきに挟んだという。

 長男の休日が2月に1日だけだったとされている点については、「1日だけでなく、少なくとも1往復分休んだ。バス会社の変則的な勤務体系が理解されにくい。十分休んでいた」と話した。

 事故後、同社は運行業務を停止。府警の事情聴取の合間をぬい、社員が総出で関西一円にいるバスの乗客宅を訪問し、おわびを続けている。下総社長は「時間に余裕さえあれば運転手を確保できた」と悔やんだ。

■「ワンマン黙認、ありえない」

 増便を要請した大阪市内の旅行会社の責任者は「通常は1週間前にツアー募集を打ち切り、バスを手配する。繁忙期は出発の3日ほど前になることもあるが、口頭での交渉なので今回の契約が結ばれた経緯は分からない」と説明し、「旅行会社としてワンマン運行を黙認することはありえない」と話している。

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